免疫・血液・代謝内科

診療内容

関節リウマチ・膠原病

関節リウマチなどの膠原病は、免疫の異常が主な原因です。免疫学研究の発展とともに治療法は確実に進歩しています。「九大温研」の時代から、当科は関節リウマチ・膠原病診療の西日本における中核として多くの患者さんを診療してきました。充実した施設と医療スタッフのもとで、最新の薬物療法・リハビリテーション・患者教育など総合的な治療を行っています。関節リウマチでは、近年開発された生物学的製剤(TNFα、IL-6、CTLA-4等を標的とする治療薬)による新しい治療を、慎重な検討のうえで多くの患者さんに行っています。また、患者さんに病気の知識を深めていただくために、医師・理学療法士・作業療法士・看護師・栄養士・薬剤師がリウマチ教室を開催しています。

糖尿病・内分泌

糖尿病、高脂血症、肥満、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病、内分泌疾患(下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、性腺疾患)の診療を行います。糖尿病治療ではご自身が病気の知識を深めることがたいへん重要です。当院では医師・看護師・栄養士・薬剤師・理学療法士による2週間の糖尿病教室を毎月開催し、教育目的の入院を積極的に受け入れています。また、日本糖尿病協会に属する糖尿病患者会 「九大別府病院さくら会」では会報および年間行事を通じて糖尿病患者さんとの交流を図っています。内分泌疾患(ホルモンの病気)の診断と治療では、負荷試験や画像診断などの専門的知識を必要とします。当科では、熟練した専門医が各種内分泌疾患の診療にあたっています。

血液疾患

膠原病に合併した血液異常:異常に活性化した血液細胞の一種がほかの細胞を貪食している
膠原病に合併した血液異常:
異常に活性化した血液細胞の一種がほかの
細胞を貪食している

血液疾患の多くは「血液細胞を産生する骨髄の病気」です。近年の血液学の進歩により、治療薬や治療法はめざましい進展を遂げています。当科ではとくに、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫を中心に化学療法と放射線療法を行っています。再生不良性貧血や溶血性貧血、特発性血小板減少症などは免疫異常に基づく疾患で、全身性エリテマトーデスなどの膠原病に合併することもあります。また、関節リウマチなどの治療中には貧血や白血球減少などの血液異常をきたすことがありますので、膠原病診療では必須の専門分野です。

遺伝性血管性浮腫

HAEによるむくみのイメージ図
HAEによるむくみのイメージ図

遺伝性血管性浮腫(HAE) は、補体成分C1 インヒビター(C1INH)の欠損によるもので、疾患を知っていれば診断は比較的容易です。症状は発作性、局所的に数日程度出現する浮腫であり場合によってはその発作を繰り返します。具体的には、まぶた、口唇、咽頭や四肢、消化管に生じやすく、通常2~3日で完全に消失します。消化管にむくみが生じると激しい腹痛を起こし、咽頭に生じたときは呼吸困難や窒息を起こします。ですが、診断さえつけば有効な治療を受けることができます。近年日本での実態が徐々にわかってきているところですが、まだまだ知られていない希少疾患であるためどこを受診してよいかわからずに適切な治療が受けられないことも少なくありません。当科では、この分野での第一人者である専門の医師が診断・治療にあたります。全国でも珍しい専門外来です。

骨粗鬆症

高齢者の増加により骨粗鬆症を有する人が増加しています。骨粗鬆症による脊椎圧迫骨 折や大腿骨頸部骨折は寝たきりになる主な原因で、死亡率も高くなります。更年期に始まる女性の骨粗鬆症のほかに、関節リウマチなどのステロイド薬による治療でも骨粗鬆症は高率に発症します。骨吸収を抑える経口薬による治療に加えて、最近では骨形成を促進する注射薬による新しい治療も行っています。

上部消化管・膵疾患

自己免疫性膵炎のCT像:著しく腫大した膵臓や腹腔内リンパ節と腸管壁の浮腫が見られる
自己免疫性膵炎のCT像:
著しく腫大した膵臓や腹腔内リンパ節と
腸管壁の浮腫が見られる

食道・胃・十二指腸病変の診断と治療に加えて、膵臓疾患の診療を行います。近年注目されている自己免疫性膵炎は多彩な病変を伴い、膠原病などとの関連も考えられています。また、糖尿病では膵がんや消化管のがんの併発が多いため、適切な検査が必要です。当科では熟練した専門医が診療にあたります。